7月12日午後、厚労省の適時調査がありました。コロナ禍なので院内のラウンドは無く、3名の担当者により書類審査のみ行われました。当院各部署代表者が適宜説明を行い、とくに問題点はなく無事終了しました。
続いて、翌13日には病院機能評価受審がありました。朝から3名のサーベイヤーが来院し14日昼過ぎまでのタイトな日程で行われました。当院にとっては5年ぶり4回目の機能評価受審でした。事前に通知があったサーベイヤーの氏名をネットで検索をしたところ、医師は某リハビリテーションセンター長、看護師は九州の某リハビリセンター病院勤務であることが判明しましたが、事務担当のリーダーについては渉猟し得ませんでした。ところが初めの挨拶で「5年前にも私が担当でした。覚えていますか?」と言われびっくり。不覚にも記憶が飛んでいたため「すみません。覚えていません。」と素直に謝りましたが・・・、先方は5年前の当院の状況をいろいろ覚えていてくださり、今回我々が果たしてどこまで成長したのか大変興味深く思っていらっしゃったようでした。
はじめに自分が行った病院紹介プレゼンでは孔子が述べたとされる「恕」というキーワードを呈示し、「患者中心の医療・看護・介護・リハビリ」の理念を紹介しました。その後、院内各部署をラウンドし、念入りな質疑応答が行われました。病院機能評価は監査ではないので普段のありのままをお見せして指導いただければと思っていましたが、各部署はやはり自署のせいで不合格にでもなったらたまったものではないと取り繕うところが少なからずみられていました。しかしサーベイヤーの視点はそのような表面的なところではなく、もっと本質的な部分に注がれているように思われました。
一連の調査が終了し、最後に総評となりました。同席された市原理事長は経営者の立場から経営の重要さと困難さについて説かれ、その中で新棟建設という決断をして未来を見据えるという決意を述べられました。一方でサーベイヤーからは病院の在り方について「組織における人の大切さ」という親身なお言葉を頂戴し、どちらも共感するところ大でした。今回の受審は(とりあえず)及第点との言葉に安堵した自分はその場では気の利いた言葉は出てきませんでしたが、この機能評価取得はゴールではなく、スタートだという気持ちを忘れぬようここに記しておきます。