センター
つくば神経免疫疾患センター
設立の経緯
いちはら病院では2024年4月から神経・筋関連の自己免疫疾患の診療を目的とした“つくば神経免疫疾患センター”を設立いたしました。このような専門外来は茨城県内で初の試みになります。受診や紹介の流れをスムーズにし、診療可能機関の偏在による諸問題を解決し、最新の知見に基づいた治療を多くの患者さんに提供することを目的としております。
神経免疫疾患を20年以上に亘り診療してきた経験を活かし、疾患病態に応じた最適な治療を提案させていただきます。
疾患の概要
神経免疫疾患とは、免疫機能の誤作動により神経・筋組織が炎症を生じ、機能が障害を受ける疾病の総称です。多くは進行・再発寛解などの経過を辿りながら患者さんの身体機能や生活を蝕む難病です。
近年この神経免疫分野の進歩は目覚ましく、多種多様な機序による治療薬が開発され、疾患の進行・増悪をある程度コントロールできるようになりました。
従来のステロイド・免疫抑制剤だけに依存せず、簡便な手技での分子標的薬、生物学的製剤での治療が可能になり、副作用の軽減やQOLの向上が見込めるようにもなりました。
対象とする疾患
- ・多発性硬化症
- ・視神経脊髄炎
- ・重症筋無力症
- ・多発筋炎
- ・慢性炎症性脱髄性多発神経炎
治療方針
個々の患者さんの病態・病状や生活スタイルに適した標準治療を行います。基本的に外来での治療を中心に行い、各疾患病態に応じた最新治療も積極的に提案させて頂きます。
また当院リハビリテーション部門とも連携し、障害進行の程度に応じた機能回復、生活改善のための多彩なリハビリテーションを提供していきます。
高度な急性期治療が必要な場合は、筑波大学附属病院 脳神経内科と連携して診療を行います。
スタッフ
日本神経学会専門医、難病指定医(神経内科)の資格を持つ脳神経内科医 常勤医2名、非常勤医2名で診療にあたります
ご利用いただける患者さん
病勢コントロール不十分や副作用等の理由で新規治療薬の導入や治療薬の変更を希望されている方、疾患の治療とライフスタイルの両立にお悩みの方、茨城県へ転居予定の方。患者さんや紹介元の先生にとって安心できる紹介先としての役割を担っていきたいと考えております。